今年も6月に入ってから連日の猛暑が続き、工場での作業環境は大きな課題となっていました。熊乃前鋼材の工場では、大型クーラーを導入していたものの、真夏の高温下ではエアコンの効きが弱まり、十分な冷却効果が得られない状況が続いていました。
工場内の気温が上がると、作業員の体力の消耗が激しくなり、集中力の低下や作業スピードの鈍化といった問題が発生します。さらに、熱中症のリスクも高まるため、安全管理の観点からも対応が急務でした。
そこで、猛暑対策として、工場の天井および窓に「遮熱シート」を設置しました。
メーカー:株式会社石蔵商店
商品名:IS遮熱シート
商品URL:https://www.ishikura-k.co.jp/products/is_heat_block_sheet/


遮熱シートの特長と効果
今回導入した遮熱シートは、暑さの原因となる輻射熱をブロックできる特殊素材を使用しています。これにより、屋根や窓から侵入する熱を大幅に抑制し、室内温度の上昇を防ぎます。
さらに、このシートには腐食防止の特殊コーティングが施されており、耐久性に優れています。半永久的に使用できるため、ランニングコストがかからず、長期的な費用対効果も高い点が大きなメリットです。



遮熱シート施工前と施工後の比較
ここでは、2024年および2025年に自社で計測した、埼玉県八潮市における午後2時頃の気温34℃前後の日のデータを基に、天井から地面にかけて気温が直線的に変化すると仮定した場合の推定値(AI分析)を示しています。これにより、遮熱シート施工の効果を確認しています。


遮熱シート施工の効果
工場内の気温データを基に、天井から地面にかけて気温が直線的に変化すると仮定し、人の身長にあたる中間(約1.5〜1.8m)の高さでの気温を推定しました。
その結果、遮熱シート施工前の2024年は中間高さで 約36〜37℃、施工後の2025年は中間高さで 約30℃ となり、約6〜7℃の低下が確認されました。これは、作業環境の改善において大きな効果を示すものといえます。
遮熱シート導入のメリット
- 暑さ対策:体感温度が下がり、快適な労働環境を実現
- 空調稼働率削減:エアコンの効きが向上し、稼働時間・電力使用量を削減
- 労働環境改善:従業員の集中力・作業効率が向上
- 省エネ:冷房使用量削減により、エネルギーコストを低減
- 費用対効果:耐久性に優れ、長期的なコスト削減につながる


従業員の声
導入後には従業員からポジティブな反応が多く寄せられています。
「これまで真夏は汗だくで作業していたが、遮熱シートを貼ってから体感が全然違う」
「クーラーの効きが良くなり、長時間の作業でも疲労感が軽減された」
このように、職場環境の改善は、従業員の安全性や健康を守るだけでなく、日々のモチベーション向上にも直結しています。
健康経営・人的資本経営の視点から
熊乃前鋼材では、従業員一人ひとりが安心して働ける環境を整えることを、経営の重要な柱と考えています。今回の遮熱シート設置は、単なる設備投資にとどまらず、従業員の健康を守り、生産性を高めるための「健康経営」と「人的資本経営」の実践でもあります。
企業の持続的な成長には、人財の力が欠かせません。快適で安全な労働環境を提供することは、従業員が最大限のパフォーマンスを発揮するための基盤づくりであり、結果として企業の競争力強化へとつながっていきます。
今後も熊乃前鋼材は、働く人を大切にする取り組みを続けながら、社会に必要とされる企業として歩みを進めてまいります。